古羅漢
     suc4-b9  2006/5/3

中津市本耶馬渓町の羅漢寺を訪れたついでに古羅漢の道案内を
見つけて歩き始めた。
道案内は小川を渡って畑へと続いている。
畑への道にはアザミが青い空を突き上げるように鮮やかな赤紫
の花を誇り、畑には黄色く輝く星のようなキンポウゲの花が美
しい。
その美しさにこれから始まる険しい道のりなど想像すらしなか
った。
それは直ぐに始まった。


羅漢寺と向かい合い、高さ100m程の丘が1km程続いている。
この一帯を古羅漢の景というそうである。
この峰の最高峰「飛来峰」は屏風を広げたような峰の中央にある。
2つの洞穴を持つ北側の峰「天人橋」、南の尾根に続く大きく突
出する岩峰群の「五塔峰」。
手前の駐車場に続くトンネルの上が古羅漢の峰々である。


急な上り坂をチェーンに助けられながら20分ほど上ると屏風岩
の大きな穴を通して下界の絶景が開ける。
大した危険はないが、運動靴くらいは履いた方が良いだろう。




山頂付近には国東塔や多くの石仏があり、高所のスリルを味わ
いながら信仰の深さを感じることができる。
直ぐ近くで鳴くウグイスのすんだ声を聞きながら眼下の絶景と
心地よい風に吹かれて雑念を忘れた一時は気持ち良い。
えぐられた岩のほこらに建てられた岩屋は風雨風雪に朽ち始め
ている。


スリルと運動不足の筋肉痛と気持ち良い絶景
と風を楽しんで小一時間の古羅漢道を歩いた。

少々見るに耐えないへっぴり腰もあったが、
何事もなく下山した。

下り着いた場所には真っ赤なツツジが私たち
の汗を誉めてくれるように迎えてくれた。